FIT 福岡工業大学大学院

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ニュースリリース 2025.10.20

福工大生が外国人向け8か国語の地震安全ガイド制作

「意識格差」無くして共生を。防災サークルの学生が作りました

福岡工業大学の学生たちが作る「防災サークル」は福岡市内に住む外国人を対象に、地震が発生した際の身の守り方や情報の集め方、避難の仕方などを知らせる「Earthquake Safety Guide」(地震安全ガイド)を制作しました。

福岡市で暮らす外国人の数は過去最高の5万6000人を超えていますが、災害が起きた時に外国人は言葉の壁や情報収集の困難さなど多くの壁に直面します。また、母国で地震災害を経験したことがない外国人にとって「避難」や「避難所」などの言葉はなじみが薄く、被害にあう事を想像して災害に備える意識の格差も課題になっています。

福工大防災サークルが作った「安全ガイド」は、日本語のほか、福岡市に暮らす外国人の人口の多い、英語、中国語、韓国語、ネパール語、インドネシア語、ミャンマー語、ベトナム語の7か国語で制作されています。

そもそも「地震とは何か?」について丁寧にレクチャーしているほか、具体的に使える避難マニュアルも収録されていて、外国人の意識格差を減らすために実践的な工夫がされています。防災サークルの学生が実際に外国人にヒアリングしました。取組みを取材して頂けたら幸いです。宜しくお願いします。

外国人の防災「意識格差」なくす安全ガイド

「Earthquake Safety Guide」では、日本がプレート(岩盤)の交差地点に位置していることなど、地震リスクが高い立地状況にあることから始まり、福岡の地下に位置する警固断層帯についても解説しています。また、「津波」や「液状化現象」など、日本人なら耳にすることが多いですが、外国人にはなじみの薄い地震に関する事柄についても丁寧に説明しています。この上で、地震発生時の身の守り方(しゃがむ、隠れる、つかまる)や、家具の転倒防止対策についてのほか、実際に地震の発生時に取るべき行動(避難場所の確認や連絡方法、持ち出し品など)について解説し、外国人に地震を意識する機会を持ってもらうことを目指しています。

5万人超の外国人が暮らす福岡市、災害時の避難、避難所運営も課題に

福岡市で暮らす外国人の数は過去最高の5万6000人(2025年7月末)に達しています。特に福工大のある東区は語学学校などもあり、市内で最も多い1万5000人が住んでいます。生活習慣や文化の違いもある外国人が災害時のスムーズな避難や避難所での共生ができるのかは大きな課題です。福岡工業大学は学生たちが作った「8か国語」安全ガイドを周辺の4校区の自治会などに配布したほか、周辺の公民館などにも備え付けています。

防災意識広げて、災害時の共生社会を。学生が企画&制作

安全ガイドは、福工大で防災サークルの代表を務める社会環境学科4年の川岡大起さんが企画制作しました。防災に興味を持ち、大学1年次に自ら防災サークルを立ち上げて、防災士資格も取得した川岡さん。SNSでコンタクトを取ったり、家族の知り合いに頼んだりして実際に会った外国人に韓国語やミャンマー語のガイドを添削してもらい、自然な表現になるように工夫しました。多くの外国人が暮らす福岡市で、災害時により大切になる共生の意識を広めたい。そう考えてガイドを作りました。

お問い合わせ 

福岡工業大学 入試広報課 池田航大
電話: 092-606-0607  e-mail: ko-ikeda@fit.ac.jp

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