工学研究科 修士課程 電気工学専攻 カリキュラムポリシー ディプロマポリシー
カリキュラムポリシー
電気工学専攻では、電気系工学・技術の分野において活躍できる、高度な問題解決能力と研究開発能力を備えた技術者・研究者を育成することを目的として、電気基礎学、電気エネルギーシステム工学、情報制御工学、電気機器・パワーエレクトロニクスに関するそれぞれの知識と技術を修得させる4つの専修区分を設けています。
電気基礎学専修区分では、電気工学のいずれにも共通する基盤学術、すなわち、教育、パルス電磁エネルギー、放電、プラズマ、計測、誘電・絶縁材料、磁性材料、半導体・物性デバイスなどを広範囲に学修し、新しい分野の開拓や先端的基礎技術の修得を目指します。電気エネルギーシステム工学専修区分では、現代の社会基盤・産業基盤を支える、電力系統、発電、送配電、変電、分散型電源、スマートグリッド、電力自由化、直流送電、絶縁、高電圧、エネルギー変換・貯蔵装置、新エネルギー、電力用設備および機器の知識と技術について学修します。情報制御工学専修区分では、電子・情報・システム領域の、生体・医用電子、電子応用、バイオニクス、制御・計測、ロボティクス、ニューロ・ファジー・カオス、最適化、インテリジェントロボット&オートメーション、福祉応用、環境管理などの分野の知識と技術について学修します。電気機器・パワーエレクトロニクス専修区分では、電気機器・パワーエレクトロニクス・制御などの基礎技術から産業・交通運輸・社会システム・家電などの広い応用分野、電気を有効に使う技術から、新たなエネルギーを作り出す技術までの広い分野にわたり学修します。教員の個別指導のもとで着手する特別研究では、より深い専門知識や研究遂行能力、成果発表能力を身につけます。さらに、技術者倫理特論や特別研究を通して、科学技術を応用する場面における的確な価値判断のための倫理観を養成します。
このような、講義、演習、特別研究からなるカリキュラムを準備し、以下の指針の下で教育研究を行います。
(1)現代社会のインフラストラクチャである電気エネルギーシステムの構築や運営、電気―機械エネルギー変換システム、電気システムを効率よく稼働させるうえで欠かせない情報制御工学、および各種電気システムを支えるデバイスや電磁気材料などの分野において必要な高度な専門知識と技術の育成。
(2)修得した知識を、持続性ある社会の構築に向けて応用・発展させることのできる能力の育成。
(3)共同研究や共同開発等のグループワークを円滑にするコミュニケーション能力の向上。
(4)グローバル産業社会における情報の収集・発信を円滑に進めるための英語能力の向上。
ディプロマポリシー
電気工学専攻の修了生には、地球温暖化とエネルギー資源の枯渇という社会の持続性にかかわる問題が喫緊の課題となるグローバル化社会の中で、将来にわたって貢献してゆくべき技術者となることが期待されます。そのため、本専攻は、講義・演習を通じての専門知識の教授や特別研究を通じての問題発見と解決の能力の育成を目標とし、以下の学習成果を修得していることを求めます。
(1)電気系工学分野に関する深い知識と高い技術を身につけている
(2)電気関連技術の諸分野において生ずる問題への解決能力を身につけている
(3)職業人としてのみでなく社会人としても必要なコミュニケーション能力を身につけている
(4)グローバル産業社会で活動する技術者として必要な英語能力を身につけている
(5) 社会において的確な価値判断ができる正しい倫理観を身につけている
学位審査基準
次の基準を満たした人に修士(工学)の学位を授与します。
- 大学院に2年以上在籍し、所定の単位を修得し、所定の研究指導を受けていること。ただし、優れた研究業績をあげた者については、1年以上在籍すれば足りるものとする。
- 研究指導を受けた上、研究成果をいずれかの手段で公表※し、修士論文審査および最終試験に合格すること。
なお、修士論文合格の判定基準は以下の通り。
※
(1) 学会誌、専門誌等に学術論文を公表する。この場合、学位論文提出時に投稿中は可とする。
(2) 学会で本人が登壇して口頭発表する。この場合、学位論文提出時に投稿中は可とする。
(3) 学内紀要(福岡工業大学論集、エレクトロニクス研究所所報、情報科学研究所所報、環境化学研究所所報)に公刊する。この場合、学位論文提出時に投稿中は可とする。